とうとう憧れのクルマへ Z32型フェアレディZ ツインターボ
それは近くに中古車屋が出来たのが悪い。
絶対無理だと思い、眠っていた憧れへの思いがムクムクと起き上がってきた。
少年の頃からの憧れ。それがGTーRの人もいれば、セリカの人もいる。私はZだった。
すぐ近くに(といっても2kmほどあるが)中古屋ができた。よく前を通っていたが、最近には珍しくGT系の車種が多いので、そのうち立ち止まるようになり、覗き込むようになった。
で、店長さんと親しくなり話していると、やはりGTカーに憧れ、入れ込んだ人だった。
幾度となく通ううちにZが2台入ってきた。
1台は赤。もう1台はガンメタ。しかもその値札に驚いた。いくら10年落ちとはいえ、100万を切っていた。
ツインターボの2by2、Tバールーフ付き。
フフフフ。
少年の頃の憧れが頭をもたげてきた。
当時はセドリックとMR2の2台所有していたが、少々手の入ったセドリックを60万で下取るといわれ、チャンスは今しかないと、差額分の現金をかき集め、一気に購入してしまった。
乗り心地、装備、運転のし易さ等々セドリックと比べるとはるかに悪い。しかしそれはもはや比べる次元ではなく、それを補って余りある満足感と優越感があった。
あのZを乗っている。それだけでよかった。
楽しい日々が過ぎた。
MR2は譲って欲しいといわれる方がおられたので、同じような車種を持ってもどっちつかずになると思い手放してZ一筋になった。
そしてそれは突然訪れた。
1号線の真ん中で突然のオーバーヒート。
水温の異常上昇に気づいたので、路肩に停めることは出来たが、停めると同時に一気にラジエターから液が溢れた。
どうもポンプ類の故障で熱で膨張した液がオーバーフローしたみたいだ。
近くのコンビニで六甲のおいしい水を数リットル買い、応急処置として補充(贅沢な)。
以後、変な癖がついたのか、遠距離を走れなくなってしまった。それどころか、オーバーヒートのタイミングが徐々に短くなってくる。
何とか夏を乗り切れるかとも思ったが、こっちが持ちきれず、中古車に見切りをつけ、新車で現在の車に買い換えた。
1999年の夏だった。
※全体の写真が残っていなかったので、内部とフロントの画像のみ実車です。赤いZとエンジンは雑誌から。

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