[スペックマニア] 42回

日本のスポーツ車 1960〜1990



第18回  ファミリアロータリークーペ
(MICA型)1968年


最高速=180km/h 0→400m=16.4秒
(カタログ値)



ロータリーを大衆のものとした初のRE量産車。

 1968年(昭和43年)7月、ファミリア1000/1200のシリーズにロータリーエンジン(RE)を搭載したクーペが追加された。
前年の1967年(昭和42年)秋のモーターショーに出品された試作モデル、RX85を市販化したもので、ファミリアロータリークーべと名づけられていた。
 東洋工業(現マツダ)では67年5月から国産初のRE搭載モデルとしてコスモスポーツを発表していたから、RE搭載の第2弾がこのファミリアロータリークーペであった。
エンジンはコスモに搭載の491ccx2ローター、128PS(68年7月、110PSから出力アップ)の10A型REをデチューン、100PSとしたものを搭載した。
それでも805kgの軽量ボディと組み合わされた10A型REの勤力性能はめざましく、最高速は180km/h、ゼロヨン16.4秒という2000ccクラスをしのぐ実力を見せつけている。
もちろんサスペンションも強化され、フロントにはディスクブレーキが標準となっていた。
 ファミリアは1969年(昭和44年)から海外レースにも出場して、数かずの上位入賞を果しているが、その主力はもちろんファミリアロークリーク一ペであった。
1970年(昭和45年)3月、ファミリアはファミリアプレスト・シリーズに移行、10A型REのままプレストロータリーとなったが、1973年(昭和48年)7月、生産は打ち切られた。



スポーツ性を強調したT型のインストルメントパネル。タコメーターは6500からイエロー、7000からレッドだがオーバーレブを知らせるブザーが付いていた。 当時としてはオシャレなシート。リクライニング式セパレートで、ヘッドレスト、シートベルトが標準装備されていた。 コスモスポーツと同じ10A型口ータリーエンジン。低速域での使いやすさを狙ったポートタイミングの採用によりコスモの128PSに対し100PSの最高出力。

諸元  ファミリアロータリークーペ
エピソード
オーバーレブを教える警報ブザーが付いていた
 コスモと同じ10Aロータリーエンジンを搭載するが、低速域のフレキシビリティ増大のため、最高出力は120psから100psに低下。それでも最高速180km/h、ゼロヨン16.4秒の俊足を誇った。
イエローゾーンは6500、レッドゾーンは7000回転からだが、ロータリーエンジンは静粛性が高いため、気づかない場合を考えて、700回転で鳴る警報ブザーを装備していた。

 
 エンジン 
   種類/型式
   ボアxストローク
   総排気量
   圧縮比
   最高出力
   最大トルク
   燃料供給装置
   燃料タンク容量
 トランスミッション
   型式
   変速比 1/2/3
         4/5/R
   最終減速比
 シャシ
   ステアリング
   サスペンション    前
               後
   ブレーキ       前
               後
   タイヤ
 ディメンション&ウェイト
   全長x全幅x全高
   ホイールベース
   トレッド     前/後
   最低地上高
   室内長x幅x高
   車両重量
   乗車定員
 車両価格(当時)
     70.0万円

直2・口一ター/10A

491ccX2
9.4
100ps/7000rpm
16.5kgm/3500rpm
キャブレター
40リットル

4MT
3.787/2.202/1.485
1.000/−−−/4.024
3.700

RB
ストラット/コイル
リジッド/リーフ
ディスク
LTドラム
6.15−13−4PR

3830x1480x1345mm
2260mm
1210/1190mm
160mm
1505x1260x1100mm
805kg
5名
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