日本のスポーツ車 1960〜1990



第32回  ニッサン ローレルHT2000GX
(KPC30型)1970年6月


最高速=180km/h 0→400m=17.2秒
(カタログ値)



スポーツ心を秘めたハイグレード・パーソナルカー。

 当時は空白だった中間クラスの1800に「ハイオーナー・セダン」をうたって、1968年(昭和43年)3月にセダンがデピュー。
エンジンは4気筒、OHC1815cc、100PSのG18型オンリーで、これをブルーバード510型に似た直線基調のスタイルの4ドアセダンに搭載した。
 1500/1600までのファミリーカーと法人需要中心の2000に2分されていた当時の乗用車市場では、すぐれた着眼というべきで、事実各社の1800もその後相次いで登場している。
 そして1970年(昭和45年)6月には2000ccエンジンと日産車では初のフルオープンの2ドアHTを加えた。
このHT2000の最高級モデルがGXである。
4ドアセダンのボディをベースにしてポップアップラインを採用したHTに、これもG18型1800をベースにした4気筒、OHC1990cc、ツインキャブで125psのG20型のエンジンを搭載した。最高速は180km/h。
 装備もフライトコックピットタイプのインパネにウッドステアリング、熱線リアウインドーなど標準で、オプションでパワーウインドーもついた、ハイグレードなパーソナルカーである。
1972年(昭和47年)4月、フルチェンジでローレルはC30系からC130系に代わり、人気のHT2000SGXが登場する。
L20型エンジンを搭載したこのSGXはチューニングカーとしても活躍する。



日産車では初のフルオープン2ドアHT。
リアウインドーは完璧に収納される。
シーケンシャルフラッシャー(※)だったのでテールランプは横長。
※シーケンシャルフラッシャー
流れるウインカー。(片側)3コのテールランプが曲る方向に順次点滅する。最近でもトラック等がカスタムとして付けている。
大きな角型メーターを配置したインパネ。180km/hのスポーツモデルというよりハイオーナー力ーの雰囲気が強い。
ステアリングは3本スポークタイプ。
エンジンは旧プリンスの流れをくむG20型。SUツインによって125PSを発生する。低回転域ではトルクがあったが高回転或での振動が大きかった。 ドアがやたら?大きかった。
このドアを支えるためにヒンジも強化されている。フルオープンHTなのでサイドシルはセダンより2倍に強化された。

主要諸元 ニッサン ローレルHT2000GX
●広 告
真紅のボディに白のレザートップ、そしてフルオープンウインドー。
ローレルGXはとてもアメ車(当時の米国車)っぽく見えたものだった。
現代のクルマから見るととても男っぽい感じがする(?)
 エンジン 
   種類/型式
   ボアxストローク
   総排気量
   圧縮比
   最高出力
   最大トルク
   燃料供給装置
   燃料タンク容量
 トランスミッション
   型式
   変速比 1/2/3
         4/5/R
   最終減速比
 シャシ
   ステアリング
   サスペンション    前
               後
   ブレーキ       前
               後
   タイヤ
 ディメンション&ウェイト
   全長x全幅x全高
   ホイールベース
   トレッド     前/後
   最低地上高
   室内長x幅x高
   車両重量
   乗車定員
 車両価格(当時)
      87.5万円

直4・SOHC/G20
B9.0x80.0mm
1990cc
9.7
125PS/5800rpm
17.5kgm/3600rpm
キャブレターx2
51リットル

4MT
3.278/2.029/1.311
1.000/−−−/2.922
3.700

R&P
ストラット/コイル
セミトレ/コイル
ディスク
LTドラム
645S−14−4PR

4330x1605x1380mm
2620mm
1315/1310mm
180mm
1745x1330x1125mm
1020kg
5名
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