日本のスポーツ車 1960〜1990



第44回  スバル レオーネクーペ1400RX
(A22型)1972年12月


最高速度=170km/h 0-400m=16.8秒
(カタログ値)



4輪ディスクにハードサス、走りに徹したクーペ。

 スバル360以来、高度な技術力を売り物にしている富士重工は、スバル1000、FF-1に代わるモデルとして71年10月にレオーネを送り出した。
デビュー当初はロングノーズ&コークボトルラインの2ドアクーペのみだったが、72年2月にサッシュレスドアを採用した4ドアセダンが追加されている。
富士重工としては初めて若者をターゲットにしたモデルで、その頂点に立つのがスパルタンなハードパンチャー、クーペ1400RXだ。
クーペRXはGSRをベースにした硬派モデルだ。
エンジンはGSRと同じEA63S型4気筒水平対向OHVを積み、ツインキャブと10.0の高圧縮化によって93PS/6800rpmの最高出カと11.0kgm/4800rpmの最大トルクを発生する。排気量は1361ccだ。
独特のボクサー・サウンドとスムーズな吹き上がりを身上とし、高回転城の伸びもシヤープである。
これにクロスレシオの5速MTを組み合わせ、最高速170km/hをマークした。サスペンションはマクファーソンストラットとセミトレーリングアームを採用する。また、ブレーキも、トヨタ2000GTに続き、量産モデルとして初めて4輪ディスクを奢った。
クーペ1400RXは72年2月に登場したが、75年10月には空燃化制御のSEEC−Tを採用した1595ccのEA71型エンジンに換装。
51年排ガス対策をクリアした1600RXは、95PS/6400rpm、12.3kgm/4000rpmと従来モデル以上のパワーを実現。



固められたサスペンションに4輪ディスクブレーキ、クイックレシオのステアリング、クロスレシオの5速MT・・・どれも走りを考えてのチューニング。 ブラックトーンでまとめられたコックピットは丸型3連メータを装備するRX専用テザイン。



主要諸元 スバル レオーネクーペ1400RX
●バリエーション
1973年10月 レオーネクーペ1400RX
  MCでフロントグリルを一新したレオーネ。RXには165/70HR13のラジアルタイヤが標準となり、走る性能をさらにアップさせた。
価格は77.4万円。さらに75年1月にもマイナ−チェンジされ、ホンネットフードにあったRXのデカールが廃止された。
  
 エンジン 
   種類/型式
   ボアxストローク
   総排気量
   圧縮比
   最高出力
   最大トルク
   燃料供給装置
   燃料タンク容量
 トランスミッション
   型式
   変速比 1/2/3
         4/5/R
   最終減速比
 シャシ
   ステアリング
   サスペンション    前
               後
   ブレーキ       前
               後
   タイヤ
 ディメンション&ウェイト
   全長x全幅x全高
   ホイールベース
   トレッド     前/後
   最低地上高
   室内長x幅x高
   車両重量
   乗車定員
 車両価格(当時)
       73.4万円

対4・OHV/EA63S
88.0x60.0mm
1361cc
10.0
93ps/6800rpm
11.0kgm/4800rpm
ゼニスストロンバーグキャブx2
50リットル(ハイオク)

5MT
3.307/2.157/1.518
1.156/0.942/4.100
3.889

ラック&ピニオン
ストラット/コイル+スタビ
セミトレ/トーションパー
テイスク
ディスク
155SR13

3995x1500x1345mm
2455mm
1260/1205mm
170mm
]635x1270x1095mm
790kg
5名

●エピソード
 初代レオーネは当初、クーベスタイルをまとったFF車として登場した。
そして72年2月に4ドアハードトップ・タイプのセダンがようやく加えられる。それと同時にバンもデビューし、4WDがラインアップされる(積雪地帯の作業車としての需要を見込んだため)。
セダンヘの4WD搭載は75年からとなる。セダン4WDはわが国初の乗用車ナンバーを持つ4躯となった。
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