日本のスポーツ車 1960〜1990



第72回  ニッサン ブルーバードSSSターボ
(P910型)1980年3月

最高速=180.45km/h 0-400m=16.11秒(テスト値)



カタツムリパワーで生まれ変わった910ブルーバード。

 79年の11月にフルモデルチェンジが行われたブルーバードに、新たにターボバージョンが追加設定されたのは、翌80年3月のことであった。
セミトレーリングアーム+コイルスプリングの独立懸架リアサスぺンションを与えられたスポーティーシリーズのSSS系に追加設定されたSSSターボがそれで、これは最高出力の向上と同時に、排出ガスの清浄化や燃費の向上、さらには騒音の抵滅までをも同時に図った結果の策だった。
すでにセドリック/グロリアの両車にターボモデルを設定していた日産ではあったが、このブルーバードSSSターポはそれに続く第2弾。
デビュー直後からモータースポーツシーンへの導入が大きく期待されたのも当然の結果だ。
 SSSターボに搭載されたエンジンは、Z18ET型と呼ぱれた1770ccの直列4気筒SOHC。電子燃料噴射との組み合わせにより、最高出力で135PS/6000rpmという高性能を達成していた。装着されたミッションは5速MTのみ。
ブレーキは4輪ディスクタイプで、ハードな走りにも十分対応できるようサスベンションのセッティングも、ターボ用にアレンジし直されている。
 ポティは4ドアセダンと同ハードトップからの選択が可能だったが、やはりヤングユーザーからはハードトッブボティの評価が絶大だった。
端正なボディ・フォルムと高性能な走り。SSSターボでのその両立が、その後の高性能サルーンモデルを生む原動力となったことは疑う余地はないだろう。




ターポのエンブレムはセドリックターポのそれよりも大きく、ターポ車であることを誇示していた。 ポンネットを開けるとTURB0と刻まれたカムカパーが誇らしげにある。 SSS-Sには本革巻きステアリングが標準となり、一気にスポーツムードが高まる。
 


主要諸元 ニッサン ブルーバードSSSターボ
●広 告
910プルーバードは、当時レコードを出せば必ずチャートNo1に輝く沢田研二をキャラクターに採用した。
ジュリーはTV、雑誌、カタログにそれこそ金太郎飴のように登場し、ブルーバードの大ヒットに一役買った。
ジュリーの口から、「ブルーバードお前の時代だ」と語られる時、何人の人が心動いただろう。
  エンジン 
    種類/型式
    ボアxストローク
    総排気量
    圧縮比
    最高出力
    最大トルク
    燃料供給装置
    燃料タンク容量
  トランスミッション
    型式
    変速比 1/2/3
          4/5/R
    最終減速比
  シャシ
    ステアリング
    サスペンション 前
              後
    ブレーキ      前
              後
    タイヤ
  ディメンション&ウェイト
    全長x全幅x全高
    ホイールベース
    トレッド    前/後
    最低地上高
    室内長x幅x高
    車両重量
    乗車定員
  車両価格(当時)
        162.3万円

直4OHCターボ/Z18ET
85.0x78.0mm
1770cc
8.3
135PS/6000rpm
20.0kgm/3600rpm
EGI
62リットル

5MT
3.592/2.246/1.415
1.000/0.813/3.657
3.900

R&P
ストラツト/コイル
セミトレーリング/コイル
Vティスク
デイスク
185/70HR14

4510x1655x1370mm
2525mm
1380/1360mm
165mm
1810x1370x1115mm
1115kg
5名

※出力はグロス表示
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