日本のスポーツ車 1960〜1990



第75回 ニッサン レパード280X
(HF30型)1980年9月

最高速=181.36km/h 0-400m=16.90秒(テスト値)



日産の新たな挑戦は高級パーソナルカーから。

 スベシャリティカーという分野では、すでにシルピアで十分な実績を持っていた日産だが、80年の9月にレパードと呼ぱれる新型車種が登場したことで、さらにユーザーは多彩な選択を行なうことが、可能になった。
 レパードに設定されたボディは、6ライトウインドーを大きな特徴とする4ドアハードトップと2ドアハードトップの2種類。
2代目のレパードでは4ドアボディは廃止されているが、実際に初代レパードの販売実績で大勢を占めたのは4ドアポディの方だ。
 バンパー一体武の大型エアダムや、強い傾斜角でスラントするノーズセクションの処理など、当時の国産車としては斬新なスタイリングコンセプトでまとめられたレパードは、空力特性の面でも最先端の位置にあった。実際に発表されたのはCd値は0.37というものだったが、これは純枠なスポーツモデルと比較しても遜色のない数値だった。
 搭載されたエンジンは、下からZ18型、L20E型、L28E型の3種類。最も高性能なL28E型は、電子燃科噴射装置のECCSとの組み合わせで、145PS/5200rpmの最高出力を発揮していた。
装備内容も日産を代表する最高級スペシャリティカーに相応しいもの。
マルチ電子メーターやオートスピードコントロールなど、斬新な装備が数多く採用されている。
レパードの登場で、日本のスペシャリティカーの定義は変わった。高級スポーツと呼びたくなる革新的な一台だった。


リアスタイルはピラーをガラス内に隠したため十分に個性的なものとなった。 2800ccモデルには本皮仕様の最高級パージョンしか存在しない、写真は標準的な2000ccモデルのもの。 世界初のワイパー付きミラー。


主要諸元 ニッサン レパード280X
 ●バリエーション


L20Eターポというおなじみのエンジンだが、初めてECCSと組み合わされ、バワーの拠対値こそ変わらないが、追い越し加速や燃費など向上した。この後レバードは84年6月にVG30ターポを積んだ最強のバージョンも登場したが、すでにモデル末期の悪あがきといつた感があった。


スペシャリティカーに属するはずのレパードに、あっちこっちに使いまわされたL20Eターポでは新鮮味に欠けた。
  エンジン 
    種類/型式
    ボアxストローク
    総排気量
    圧縮比
    最高出力
    最大トルク
    燃料供給装置
    燃料タンク容量
  トランスミッション
    型式
    変速比 1/2/3
          4/5/R
    最終減速比
  シャシ
    ステアリング
    サスペンション 前
              後
    ブレーキ      前
              後
    タイヤ
  ディメンション&ウェイト
    全長x全幅x全高
    ホイールベース
    トレッド    前/後
    最低地上高
    室内長x幅x高
    車両重量
    乗車定員
  車両価格(当時)
          262万円

直6OHC/L28E
B6.0x79.0mm
2753cc
B.6
145PS/5200rpm
23.0kgm/4000rpm
EGI
62リットル

5MT
3.062/1.858/1.306
1.000/0.745/3.026
3.545

R&P
ストラット/コイル
ストラット/コイル
Vディスク
ディスク
195/70HR14

4630x1690x1345mm
2625mm
1400/1390mm
155mm
1815x1400x1100mm
1300kg
5名

※出力はグロス表示
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