日本のスポーツ車 1960〜1990



第79回 ミツビシ ランサーEX1800ターボGT
(A175型)1981年10月

最高速=179.10km/h  0-400m=16.161秒(テスト値)



トラディショナルなFR駆動はラリー界で大暴れ。

 ランサーはそもそも、上級セダンのΣ、Λより下のレンジを愛け持つファミリーセダンとして位置づけられていたクルマだが、79年のフルモデルチェンジによって、ガラス面積が大きくスッキリとしたポクシーデザインのEXに切り替わった。
当初、搭載エンジンは1400と1600のみだったが、後に1200や1800が追加されバリエーションを充実。そして81年には、この1800の夕一ボエンジンを搭載したモデルが加わった。
 もっともターボモデルは、それ以前からヨーロッパ仕様として2000ターボがあり、すでにラリーフィールドで活躍していた。
当然、国内でも同じ仕様の市販が望まれたのだが、諸処の事情によって200cc分だけ排気量を縮小して国内市販されることになったのである。
 G62B型シリウス80ターボエンジンは、最高出カ135PS。絶対値としては目を見張るほどではないが、1tそこそこの軽量ポディと、ターボが効き始めてからの大トルクのおかげで、0→400m加連は16.16秒で走りきり、最高速も空力的に不利なセダンボディながら179km/hまで引っ張った。
またストラット/4リンクのコンベンショナルなサスと、標準で装着されるアドバンHF‐Dという八イグリッブタイヤのおかげで、走り屋好みのハンドリングを楽しむことができる。
83年にはインタークーラーつきモデルも追加。こちらは最高出力が160PSとさらに強力になっている。



メーターは夜間点灯時に文字が緑色に見える透過照明を採用。なお、ターポモデルはミッションが5速マニュアルのみであった。 シリウス1800ターボエンジン。1800のGTとGSRに搭載された。三菱独自のサイレントシャフト付きで振動をおさえた設計であった。

ボクシーなセダンボディは一見、ファミリーユースに見えるが、このターボバージョンは0-400m/16.16秒と当時はかなりの走りを見せていた。
バリエーション

三菱自動車は傍系の三菱重工によりターポの供給を受け、ターポ車を続々と送り出していたが、さらにインタークーラーを装着するランサーを発表。これにより135PSは一挙に160PSへとパワーアップした。なお、ポディは従来型と同一。


主要諸元 ミツビシ ランサーEX1800ターボGT
  エンジン 
    種類/型式
    ボアxストローク
    総排気量
    圧縮比
    最高出力
    最大トルク
    燃料供給装置
    燃料タンク容量
  トランスミッション
    型式
    変速比 1/2/3
          4/5/R
    最終減速比
  シャシ
    ステアリング
    サスペンション 前
              後
    ブレーキ      前
              後
    タイヤ
  ディメンション&ウェイト
    全長x全幅x全高
    ホイールベース
    トレッド    前/後
    最低地上高
    室内長x幅x高
    車両重量
    乗車定員
  車両価格(当時)
          139.8万円

直4・SOHCターボ/G62B
80.6x88.0mm
1795cc
8.0
135PS/5600rpm
20.0kgm/3500rpm
ECI
50リットル

5MT
3.740/2.136/1.360
1.000/0.856/3.578
3.909

RB
ストラット/コイル
4リンク/コイル
Vティスク
ティスク
165SR13

4230x1610x1385mm
2440mm
1360/1340mm
150mm
1750x1345X1155mm
1005kg
5名
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