日本のスポーツ車 1960〜1990



第96回 トヨタ スターレット・ターボ
(EP71型)1986年1月

最高速=181.58km/h  0-400m=15.88秒(テスト値)



2BOX・FRは消えたが韋駄天走りのターボ版登場。
 トヨタのエントリー・モデルであるスターレットは、1984年10月のフルモデルチェンジでそれまでのFRからFFレイアウトに仕様変更した。
当初、そのスポーティ・バージョンといえぱ1300ccSOHC12バルブ自然吸気エンジンを搭載する Si しかなかったが、パワーとサスペンション・セッティングのバランスが良いFFスポーツであった。
1986年1月にはターボ・モデル通称「スタ・タボ」が追加された。
これに搭載されたエンジンはSi 用の2E-ELU型にインタークーラー付ターポを装着したレーザーα2E-TELU型で、ノンターボより23PSアップの最高出カ105PSを発揮、181.58km/hの最高速と0-400m加遠15.88秒をマークした。
先代のKP61型が素直なドライバビリティを持つ典型的なFR2ポックスであったのに対して、EP71ターポは、ポディサイズに対して十分すぎるバワーながら、Si となんら変わらないサスベンション・セッティングのため、挙動の激しいジャジャ馬的なFFライトウエイト・スポーツであった。
87年1月のマイナーチェンジではエキゾースト・マニホールド及びターポのインベラ形状を改良することなどで過給効率を向上、110PS、15.3kgmにパワー・アップした。
 その後、若いユーザーは大きなボディと絶対的に高いパワーを持つクルマを求める傾向が強まり、おそら〈このEP71型を最後にして、スターレットはスポーティ・カーの認知から大きく離れてしまった。




シリーズ中、ターボ車のみ3本スポークのステアリングを装着する。
ハイとローのブースト圧2段切り替えで、おのおの105/91PSを発揮する。

●バリエーション

ターポのコンプレッサーサイズとプレード形状、エキゾースト系の変更により、110PS/15.3kgmへとアップ。高回転域でのパワーの伸びはボーイズレーサーらしくなる。足回りも見直され、コーナリングレペルも向上。

●モータースポーツ

JARIでグループAマシンのスタタボをテストしたときのもので、パラストを130kg積みながら、ゼロヨン15.52秒、最高速208.39km/hを記録した。


主要諸元 トヨタ スターレット・ターボ
 エンジン 
    種類/型式
    ボアxストローク
    総排気量
    圧縮比
    最高出力
    最大トルク
    燃料供給装置
    燃料タンク容量
 トランスミッション
    型式
    変速比 1/2/3
          4/5/R
    最終減速比
 シャシ
    ステアリング
    サスペンション 前
              後
    ブレーキ      前
              後
    タイヤ
 ディメンション&ウェイト
    全長x全幅x全高
    ホイールベース
    トレッド   前/後
    最低地上高
    室内長x幅x高
    車両重量
    乗車定員
 車両価格(当時)
         129.8万円

直4OHCターポ/2E-TELU
73.0x77.4m
1295cc
8.2
105PS/5600rpm
15.2kgm/3600rpm
EFI
40リットル

5MT
3.166/1.904/1.310
0.969/0.815/3.250
3.722

R&P
ストラット/コイル
トレーリングピーム/コイル
Vディスク
LTドラム
175/60R14

3770x1600x1380mm
2300mm
1385/1345mm
155mm
1765x1305x1155mm
800kg
5名
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