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第104回 いすゞ ジェミニZZ ハンドリングbyロータス (JT190型)1988年2月 |
FFジェミニのデビューは古く、1985年5月にさかのぼり、GMの世界戦略車Rカーの日本向けモデルとして開発されたものだ。 当時はまだFR車も残っており(86年まで継続)、FFスポーティバージョンの登場は翌年5月に追加された1500ccターボ・イルムシャー(JT150型)が出るまで、FRのZZ-Rが担っていた。 87年2月にはマイナーチェンジを実施、今も記憶に新しい薄型異形ヘッドランプを持つスタイリングとなった。 同じGM傘下の英国ロータス社によるサスペンション・チューンが施されたZZハンドリングbyロータス(JT190型)の登場は88年2月のことである。 4ドアセダン、3ドアHB両方に設定されており、従来からの前ストラット/後コンパウンドクランク・サスペンションに、強化プッシュやモノチュープタイプ・ガス封入式ダンパーなどを採用した足まわりを持ち、ガチガチに囲められだイルムシャーとは対照的に優れたロード・ホールディングと乗り心地を両立したセッティングが施されている。 このZZにほ新開発の4XE1型4気筒DOHC16バルブが塔載されていた。 135PS/14.3kgmのパワー/トルクで、187.32km/hの最高速を記録した。 このエンジンは後にイルムシャーにも投入されている。 89年6月、ZZの豪華仕様といえるZZ-SEが追加された。 エクセーヌ地のレカロシートやフッ素樹脂塗装、BBS製アルミホイール、BOSEスピーカーなどを装着し、セダンにのみ設定されていた。
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主要諸元 いすゞ ジェミニZZ |
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●バリエーション 1988年2月 3ドアHB ZZ ハンドリングbyロータス ジェミニ全体で見ても3ドアHBの人気は高く、当然ながらZZも設定されていた。 セダン同様、やや硬めのサスは高速域になるほどフラットな乗り心地を提供し、弱アンダーのスアア特性も大人好みのセッティングであった。 ●エピソード 欧州に学ぶサスチューンの基本 初代ジェミニはGMと提携関係にあるオペルのカデットにいすゞ製エンジンを載せたもの。2代目のポディはいすゞ製でGMのシポレーブランドでも販売された。 このようにいすゞはGMやオペルとのつながりがあり、イルムシャーチューンも同社がオペルのモータースポーツチューナーという点から来る。 ハンドリングbyロータスでのロータスとの提携は同社がGM傘下になった関係で実現。 その後、ロータス・工ランの復活へとつながる。 |
エンジン 種類/型式 ボアxストローク 総排気量 圧縮比 最高出力 最大トルク 燃料供給装置 燃料タンク容量 トランスミッション 型式 変速比 1/2/3 4/5/R 最終減速比 シャシ ステアリング サスペンション 前 後 ブレーキ 前 後 タイヤ ディメンション&ウェイト 全長x全幅x全高 ホイールベース トレッド 前/後 最低地上高 室内長x幅x高 車両重量 乗車定員 車両価格(当時) 161.0万円 |
直4DOHC/4XE1 80.0x79.0mm 1588cc 10.0 135PS/7200rpm 14.3kgm/5600rpm ECCI 42リットル 5MT 3.727/2.043/1.448 1.027/0.829/3.583 4.117 R&P(パワー) ストラット/コイル トレーリングビーム/コイル Vディスク LTドラム 185/60R14 4070x1615x1370mm 2400mm 1410/1390mm 165mm 1800x1340x1130mm 960kg 5名 |